ただ、好き。ただ、守る。(メリエリ)
思いっきりネタバレです。
今週の週刊マガジン「七つの大罪110話」を読んでない人は読まないでねん。
心が通じてると思った。
あなたもわたしを特別に想ってくれていると。
でも
『聞き違いじゃねーのか?』
さらりとかわされた。
ー ただ、好き。ただ、守る。 ー
「メリオダス様を見るだけでただ嬉しくなったり。
一人でいるとメリオダス様を思い浮かべたり。
メリオダス様と一緒だとどんな不安も消えるの」
一度口から出してしまった想いは止まらない。
コップの縁ぎりぎりでバランスを保っていた水が一気に溢れる。
「好き」
零れて、床を濡らし、
でもそれでもまだ溢れてくる。
もっともっと、たくさん湧いてくる。
わたし、甘えてた。
わたしとメリオダス様との間には何かがあると。
だから大丈夫だと。
『エリザベスはオレが守る!』
会いたい。
顔を見たい。
一緒にいたい。
声を耳にしたい。
わたしを見て欲しい。
わたしを愛して欲しい。
わたしを……
どこまでも際限のない想い。
でも、ほんとのほんとのほんとはどうしたい?
きっとほんとは何もいらない。
ただ、そこにいてくれるだけでいい。
あなたがいる。
それだけでいいのに。
それすらも許されないの?
「なぁ」
酒場の床を雑巾がけしていたホークがオレを振り仰いだ。
「んー?」
グラスを磨きながら返事をする。
「俺にはわかるぜ」
ブヒ、と一つ鼻を鳴らしてホークは得意げに机に飛び上がった。
「何がー? ……って言うか、机に乗るなよ」
気の無い返事。
ホークはブフゥと荒く鼻息を吹き、タタンと机を蹴る。
「次の旅は今まで以上に危ないものになるだろうからなっ! そんな危ない旅にエリザベスちゃんを連れて行けねーって話だろ?」
カチャン。
空気が揺れて、皿が倒れる。
「でもなぁ、俺に言わせたら、あれじゃあエリザベスちゃんがかわいそうだぜ? もう少し言い方ってもんがあるってゆーかさ」
ブヒブヒと苛立たしげに鼻が鳴る。
オレはグラスを食器棚に戻した。
小さく呟く。
「危ないからここにいろって? ふざけんなよ」
そう言った途端に何が起きると思ってるんだろうか。
「一言でもそんなこと言ってみろ。絶対付いて行くって言って聞かなくなるじゃねーか」
それどころか、もっと危ないことをしでかす。
それをわかっていて、何を言えると?
「馬鹿も休み休み言えよ」
ボスン。
弾力のあるかたまりが足にぶつかってくる。
「メリオダス……」
目を下げれば、黒い小さな目が揺れていた。
オレは口角を上げると、その鼻を小突き上げた。
「けっ、ブタに同情される程のことでもねーよ。それよりお前は残飯の心配がなくなって良かったな」
「ん?」
「バンがいなくなったからな。残飯がたくさん出るぞ」
「うひょー!」
とんとことんとこ、喜びで脚を踏み鳴らすホーク。
「俺は量を食えるなら、味についてはそんなに文句は言わねーぜ!」
その姿を見ながら、オレは手を見つめた。
「ん? どうした? メリオダス。怪我でもしたか?」
「いや、もう少し触っておくんだったなーって思ってさ」
「あ?」
「ここんとこ成長著しいからさ。少しでも離れたらまたサイズ変わってんだろうな」
言った途端に、ホークの蹄が飛んで来る。
「この罰当たりがー!!」
温かく、柔らかく、トクトクと規則正しい音を立てるソレ。
自分にとって、たった一つの光。
二度と、
二度とあの雨の出来事は繰り返さない。
オレは小さな窓から曇り空を見上げた。
『エリザベスはオレが守る。……この命にかえても』
この命で何とかなるならば、いくらでも戦ってやる。
ー 終 ー
ひとこと
うひょー。
110話は、本当はキンディア祭!! なんですが、
あまりに美味し過ぎて、すぐには書けなかった。
キングはしばらく帰って来ないんだろうなぁ。
次のがみたいな・・・・・・・・・
まさかもうでてる?
貞様、
コメントありがとうございます〜
今更のお返事ごめんなさい。
私も、毎週水曜が楽しみで楽しみで……
また新しい重い展開来てますしアニメは終わっても目が離せませんね!
やはり、メリオダスはエリザベスのことが好きなのでしょうか?
エリザベスを危険にさらしたくない、大事に思ってるメリオダスの気持ちが伝わってきました。
tyerieさま
コメントありがとうございます。
メリオダスはエリザベスのことをとても大事に思っていると思います。
最初の出逢いから徐々に近付いていく二人の関係、とても素敵ですよね。
また一緒にお店をやる……ってラストを見たいなーと(まだまだ先になるでしょうけれど)
私はそれを楽しみに毎週応援してます。
メリオダスがエリザベスを大切にしてるのが、ものすごく伝わってきました‼︎
ユイユイさん、
めっせーじありがとうございます!
メリオダスは途中からエリザベスをとっても大事にするようになりましたよね。
最初から優しいと言えば優しいんですが、途中から特別になった感じがしてて
いいなぁぁぁと思います(*^^*)
七つの大罪のCPで、メリオダス×エリザベスがダイスキです♪
小説、楽しみにしてます!頑張って下さい♪
>Rさん
メッセージありがとうございます!
メリxエリは両想いなのに、どこか切ない雰囲気が漂うのがたまらないですよね。
またメリオダスxエリザベスも書かせていただきます! ありがとうございます!
メリエリ最高!!また書いてください!!
>ユウさん
コメントありがとうございます!
メリエリは本誌の展開に心が温まりますね。
二人の気持ちはすっかり固まっているんだなぁと思いつつ
でもこれからきっとまた試練がやってくるだろうと思い
ドキドキビクビク、でもワクワクで毎週水曜を焦がれてます。
また妄想載せさせていただきますので、遊びに来てくださいね〜
メリオダスとエリザベスのこれからが楽しみです(๑•̀ㅁ•́๑)✧
もし、エリザベスがリズの生まれ変わりじゃないとしたら、
メリオダスはどうするのか、気になります♪
また、リズの生まれ変わりを探すのでしょうか?
そうなると…
エリザベスがかわいそうです…(。ŏ﹏ŏ)
mさん、コメントありがとうございます。
そうですね。生まれ変わりって不思議ですよね。
エリザベスがリズの生まれ変わりかどうか・・・
もしかしたら、もうそんなことは関係ないと思うくらいに、
メリオダスはエリザベスのことを大事に想っている
・・・と、いいな(*^^*)